名古屋:6月17日(金)
つなぎ目:奥山順市

つなぎ目 奥山順市/2011//ビデオ/カラー/10分 昔は、8ミリも16ミリも、接合部はフィルムを削って、フィルムセメントでつないでいた。皆そうやって編集していた。つなぎ目は、スクリーンにはみ出さないほうが良いのだが、画面を若干削ってつなぐので、 チラッと見えてしまう事も多かった。この作品で僕は、そのつなぎ目をじっくり見ることにしたのだ。 奥山順市 1947年、東京生まれ。十代の頃から映画を撮りはじめ、マテリアルとしてのフィルム、現像プロセスの魅力、フィルムカメラやフィルム映写機の構造などをテーマに作品制作を続けている。 主な作品:1964年『MU』、1967年『BANG VOYAGE』、1975年『LE CINEMA/映画』、1980年『我が映画旋律』、1994年『浸透画』、2009年『エマルジョン・ペインター』他。 作家HP:http://www.ne.jp/asahi/okuyama/junichi/ 上映日 Eプログラム 東京パークタワーホール:5月1日(日)16:30 東京パークタワーホール:5月6日(金)14:00 京都:6月6日(月)16:30 、福岡:6月1日(水)18:40 、名古屋:6月17日(金)14:30


水竹物語:万城目純

水竹物語 万城目純/2011/ビデオ/カラー/20分  出演:高橋恭子(サード・ポジション) 撮影協力:ゆうど、今井芽 絵画:今井俊堯 撮影協力・スチール撮影:仲本拡史  タイトル編集:長谷川健治朗 かつて彼女は待っていた。ひと節、ふた節年月を、閉ざされた冬日に蝋燭灯し。竹林迷い訪れるものを。秋の夕べに稲穂を揺らし、夏の光を共に遊び。やがて、それは出て行くだろう、春の日差しと水の音残し。彼女はそれを知っている。竹の水が湧き出るところ。羽休みする空の切れ目を。みつめながら。彼女は節を、ひとつはじく。 万城目純 “身体と社会”をテーマに、アートワーク、シアターワークで多種多様な表現を探求する。現在も映像作家・美術家・映像作家・演出家・身体表現家と多面的な顔を持ち、独自な映像/身体理論に基づく作品を制作・発表する。映像作品はイメージフォーラム・フェスティバル1997一般公募部門大賞受賞。ロッテルダム国際フィルムフェスティバル、ICA シネマテイク、MHKA 美術館(アントワープ)、バンクーバー国際 映画祭 、プロジェクト・UKIYO(ロンドン)に参加。 上映日 Eプログラム 東京パークタワーホール:5月1日(日)16:30 東京パークタワーホール:5月6日(金)14:00 京都:6月6日(月)16:30 、福岡:6月1日(水)18:40 、名古屋:6月17日(金)14:30


あなたはここにいる:ダニエル・コックバーン

あなたはここにいる ダニエル・コックバーン カナダ /78 分 / ビデオ /2010 「地図製作者が、王国の地図をあまりに精密に作ったために、そのサイズが王国と全く同じになってしまった」というホセ・ルイス・ボルヘスの短編小説にインスパイアされた、カナダのビデオ・アーティスト、ダニエル・コックバーンの初長編作品。2010年のロカルノ映画祭で「最大級の発見」とされ各地の映画祭で話題となったメタ刑事映画。 上映日 Sプログラム 東京パークタワーホール:5月3日(火)19:00 東京シアター・イメージフォーラム:5月7日(土)21:30 京都:6月7日(火)19:00、福岡:6月5日(日)11:00、名古屋:6月17日(金)19:00


ダママ:大木裕之

ダママ 大木裕之/2011/ビデオ/カラー/30分 「デジシリーズ」第12作の今作品は、2010年8月、9月、10月に10日間の撮影を厳密に3回行うなかで、香川県丸亀市本島ギャラリーARTE、西麻布SuperDeluxe「COLLOL」公演、武蔵小金井アートランドでの8日間のアートイベント「たまたま8、10」、などの磁場、人間が1章3分×10章=30分の時間構造に(再)結晶されることによる。 大木裕之 1964年東京生まれ。高知在住。東京大学工学部建築学科卒。イメージフォーラム付属映像研究所卒。高知県立美術館製作『HEAVENー6ーBOX』ベルリン国際映画祭ネットパック賞受賞。北海道・松前町を中心にした「松前君シリーズ」、香川県を中心にした「デジシリーズ」、高知よさこい祭りを中心にした「M・Iプロジェクト」等、10年20年という時間をかけてアクションを積み重ねてゆく〈時間ーパフォーマンス〉をつづけている。 上映日 Hプログラム 東京パークタワーホール:5月3日(火)11:30 東京パークタワーホール:5月7日(土)16:30 京都:6月7日(火)16:30 、福岡:6月3日(金)14:00 、名古屋:6月17日(金)12:00


聴雨―笑う悲しみ―:萩原朔美

聴雨―笑う悲しみー 萩原朔美/2011年/ビデオ/カラー/15分 出演:中村京蔵、麦谷八絵、坂口真理子、澤田武史、林みなみ、松山立、石原康臣 撮影:鈴木余位、山本圭太 編集:木村和代 レンブラントの自画像に、「笑う自画像」と呼ばれる有名な作品がある。ローマの画家ゼウクシスに扮したものだ。笑い死にしたというゼウクシスを演じたレンブラントの晩年。絵を見ながら思ったことを映像にした。 萩原朔美 1946年生まれ。映像作家、演出家、エッセイスト。60年代後半より、演劇、実験映画、ビデオアート、執筆活動等の分野で創作を開始。多摩美術大学教授。主な作品:『TIME』(71)『KIRI』(72)『2月20日』(88)『クローズド・グラス』(91)『映像書簡1〜10』(かわなかのぶひろと共作79—05) 作家HP:http://members3.jcom.home.ne.jp/sakumi2009/sakumi_hagiwara_web_site/TOP.html 上映日 Eプログラム 東京パークタワーホール:5月1日(日)16:30 東京パークタワーホール:5月6日(金)14:00 京都:6月6日(月)16:30 、福岡:6月1日(水)18:40 、名古屋:6月17日(金)14:30


誰かがいる 誰かがいる 誰かがいる:ほしのあきら+ 横溝千夏+ 鈴木宏忠

誰かがいる 誰かがいる 誰かがいる ほしのあきら+横溝千夏+鈴木宏忠/2011/8mm/カラー/25分 曼荼羅のように、映像・音響作家の死生観の連なりです。小さな無意味無常が大きな集合体になったときそれはひとつの生命体のような動きを持って現れる。生まれて、死ぬ、無限の時間と共に。 ほしのあきら 1948年生まれ。多摩美術大学教授。上映集団ハイロメンバー。和太鼓作曲・奏者。今や消えつつある8mmカメラで映像制作、同じくデジタル化する現代にカセットテープを愛用する横溝とユニットを結成して活動中。 横溝千夏 1980年東京生まれ。多摩美術大学卒。紅茶とハーブの会社に勤める会社員、傍ら映像に関わる音響制作模索中。 Twitter:http://twitter.com/giovanni6700 facebook:http://www.facebook.com/profile.php?id=100001311567094 鈴木宏忠 アート・ディレクター/グラフィック・デザイナー。1969年。東京都北区のおふろ屋(現在は駐車場)に長男として、生れる。東京映像芸術学院卒業。 上映日 Cプログラム 東京パークタワーホール:5月1日(日)14:00 東京パークタワーホール:5月6日(金)16:30 京都:6月6日(月)14:00 、福岡:6月2日(木)14:00 、名古屋:6月17日(金)17:00


FANTÔME:太田 曜

FANTÔME 太田曜/2011/16ミリ/カラー/8分 2009年横浜で行れた個展で美術家原口典之が制作した『ファントム』は、今は白州の栗林の中の格納庫に納められている。格納庫が作られていた2010年の夏、『ファントム』は畑に置かれていた。八ヶ岳、南アルプスの山、そして空と流れる雲、『ファントム』の銀色の金属の表面を焦がす太陽、コマ撮りで撮影されたフィルムに残っているものは幻なのだろうか。目の前に、カメラの前にあった筈の『ファントム』を含む情景も、時間経過も、幻だったのだろうか。 太田曜 1953年東京生まれ、パリ第8大学映画科でギィ・フィマン、クローディーヌ・エジックマンから実験映画を、シュテーデル美術大学(フランクフルト)でペーター・クーベルカから実験映画と料理を学ぶ。1997年からは日本と主にフランスとの間で実験映画を通しての交流活動も行う。 作家HP:http://www.tokyo100.com/ota/ 上映日 Cプログラム 東東京パークタワーホール:5月1日(日)14:00 東京パークタワーホール:5月6日(金)16:30 京都:6月6日(月)14:00 、福岡:6月2日(木)14:00 、名古屋:6月17日(金)17:00


風の精:辻直之

風の精 辻直之/2009/16mm/白黒/6分 音響・音楽・作曲・演奏:高梨麻紀子 空の高いところを吹く風、「風の精」は山あいの小さな丘で遊ぶ赤ん坊を見つけて、舞い降りた。彼は赤ん坊を抱いて天高く飛び上がり、空の世界の小さな冒険をはじめる… 木炭画アニメ、ベースギターサウンド。紙に木炭で描いて1/8秒分撮影、前の画を少し消してまた描いて撮影、を繰り返して制作。作りながらストーリーを考え、音は画にあわせて弾いてもらった。鴻池朋子さんのアニメ作品「mimio-The last day of winter」(1998)のような作品を目指した。 辻直之 1972年静岡県静岡市生まれ。東京造形大学彫刻コース卒業。同大学で木船徳光氏からアニメーションを習い、かわなかのぶひろ氏らから実験映画の洗礼を受ける。主な作品 『夜の掟』、『闇を見つめる羽根』、『3つの雲』、『影の子供』、『エンゼル』。定期上映会『かわなかのぶひろ 映像の地下水脈』のチラシを担当。アーツカレッジヨコハマ講師。 上映日 Cプログラム 東東京パークタワーホール:5月1日(日)14:00 東京パークタワーホール:5月6日(金)16:30 京都:6月6日(月)14:00 、福岡:6月2日(木)14:00 、名古屋:6月17日(金)17:00


17歳:佐々木優

17歳 佐々木優/2010/ビデオ/カラー/22分 出演、スタッフ: You.S, Momoko.H, Tomohiro.S, Sagatto, Ojisan, LMC KOTEN and more 思い出せば、17歳の頃の寂しさはいつも自分の中で燃え上がっている。「あたしは、あたしであって、他の何にも”ゆるがない”」と思っていた17歳の頃。私は、入学した高校を3ヶ月でやめた。そして、通信制の高校に転入した。ひたむきに生きて、笑って、怒って、泣いた。いつもさびしかった。作品を通じて、17歳の頃のあたしと今の自分が変わってしまったことに気付いた。あたしはあたしであってわたしではなかった。(S.Y.) 20歳からみた17歳は遠い昔である。「17歳。みっくんが好きだった。いつも怖かった。」「感情のテンションがジェットコースターみたいだった。」作者自身が過去を自演するドラマ。高校時代の派手メイクを再現し、あの頃を語る。同性への憧れ、無為に過ごす日常の嫌悪、老いの恐怖…。熱病の様な時期をストレートに描く。 佐々木優 1990年生まれ、ゆとりド真ん中世代(台形の公式は教えられていません) 2009年、大正大学文学部表現文化学科映像文化コースに入学し、同校の石原康臣に師事。表現映像に触れてカルチャーショックを受け、作家活動を始める。 現在、大正大学在学中。 Twitter:http://twitter.com/yous1103 上映日 Hプログラム 東京パークタワーホール:5月3日(火)11:30 東京パークタワーホール:5月7日(土)16:30 京都:6月7日(火)16:30 、福岡:6月3日(金)14:00 名古屋:6月17日(金)12:00 横浜プログラム2 横浜:6月10日(金)14:10


EDEN:磯部真也

EDEN 磯部真也/2011/16ミリ/カラー/15分 スタッフ:伊藤らん、大谷理仁、青木岳明、深串大樹 岩手県八幡平市にある巨大廃墟、旧松尾鉱山跡。かつてその場所は「雲上の楽園」と呼ばれ、一万人の暮らしがあった。十数棟の鉄筋コンクリートの廃墟はゆっくりと朽ち果てながら、それでも未だあり続けている。この作品ではその場所にある無常と永遠という相反する時間を映像化しようと試みました。(I.S.)    かつては地上の楽園として繁栄しただろう廃墟の巨大団地。そのとある一室、古いテープレコーダーから歌が流れ、灰皿には吸いかけの煙草。ティーカップに注がれた紅茶はまだ暖かい…。作者は執拗に朽ちた建築物を徘徊する。季節が過ぎ、豪雪に埋もれてもなおカメラは廻る。生活の消えた場所から物語を紡ぎだす祈りのドラマ。 磯部真也 1982年生まれ。神奈川県出身。2007年東京造形大学大学院卒業。 2009年イメージフォーラム映像研究所に入り卒業制作として『EDEN』を制作。 上映日 Cプログラム 東京パークタワーホール:5月1日(日)14:00 東京パークタワーホール:5月6日(金)16:30 京都:6月6日(月)14:00 、福岡:6月2日(木)14:00 名古屋:6月17日(金)17:00 横浜プログラム3 横浜:6月10日(金)16:30


THE IKIZAMA:中嶋駿介

THE IKIZAMA 中嶋駿介/2010/ビデオ/カラー/14分 出演:中嶋駿介、オオカマキリ、ショウリョウバッタ、ハリガネムシ 撮影をしていると時に作者の意図していない事が起きたりする。この映像は自分のアパートから学校に行くというドキュメンタリーとして撮影したもので、映像に登場する昆虫は全て偶然その場に居合わせたものである。彼らの存在は私の当初の撮影意図を難なく凌駕し、その生き様を私に惜しみなく見せつけた。是非とも彼らの生き様を最後まで見届けて欲しい。(N.S.) 「えーっと、今から僕のアパートから大学までの道のりを紹介したいとおもいまーす…。」炎天下のある日。僕は起こりうる日常のドラマを実況中継するのだ。主人公は作者が拾い歩くゴミと路傍の虫たち。そして、映画の神様は僕と虫たちにも奇跡を起こしてくれた! 作者のリアクションと細かい話芸が光る「今、ここ」の物語。 中嶋駿介 1987年、富山県氷見市生まれ。2007年、長岡造形大学在学中、クリエイティブチーム「ナカジマセイサクショ」を結成。主にヒップホップアーティストのミュージックビデオなどを手掛ける。2010年、東京造形大学大学院に入学。主な作品に『彼女は死んだ』、『MEIGAZA』などがある。 上映日 Hプログラム 東京パークタワーホール:5月3日(火)11:30 東京パークタワーホール:5月7日(土)16:30 京都:6月7日(火)16:30 、福岡:6月3日(金)14:00 横浜:6月10日(金)19:00 ※横4 、名古屋:6月17日(金)12:00 横浜プログラム4 横浜:6月10日(金)19:00


THE 梅屋商店:渡辺亮

THE 梅屋商店 渡辺 亮/2010/ビデオ/カラー/9分 私の実家は水産加工業を営んでいる。その工場から聞こえる機械音を聞き、たくさんの捌かれた魚を見て育ってきた。幼少の頃の私には、工場全体が不気味な機械音を鳴らし、魚たちの目には怨念のようなものを感じていた。これは私の記憶の映画である。(W.R.) 水産加工工場のドキュメントと思いきや、夜の無人の工場。リズミカルなノイズ音を背景に、開閉する扉、走り回る台車やフォークリフト、動き回る電気の配線コードやゴム手袋の群れ、また壁に拡大投映された魚たちの目など、コマ落しやズームで加速された奇妙でシュールな世界が展開する。作者の幼い頃から残る記憶の世界だ。 渡辺 亮 1986年、茨城県生まれ。イメージフォーラム映像研究所33期生。今回の『THE 梅屋商店』が初作品。 上映日 Eプログラム 東京パークタワーホール:5月1日(日)16:30 東京パークタワーホール:5月6日(金)14:00 京都:6月6日(月)16:30 、福岡:6月1日(水)18:40 名古屋:6月17日(金)14:30 横浜プログラム3 横浜:6月10日(金)16:30


内なるこども:田中愛美

内なるこども 田中愛美/2010/8ミリ/カラー/18分 出演:霍見ふみや わたしは自身の心臓や生殖器官を意識したことがない。きっとわたしの体内は空洞で、人格も持たない複数の【わたし】が居場所を探して彷徨っている。体内では【わたし】という一人称を複数の【わたし】が使う。わたしが【わたし】でなくなると、【あなた】は体外へ排出される。生命の円環。(T.M.) 愛でるようにクローズアップされた観覧車。少女が無心にブランコをリボンで飾る。少女のお腹には真珠の発疹が浮き上がる。大草原に浮かぶゴンドラ、霧の中のバレリーナ。羅列されたイメージはどれも儚くて懐かしい。理解し難い外の世界から身を守るかのように、世界に装飾を施す。8ミリフィルムの荒い粒子が効果的な映像詩。 田中愛美 1989年2月8日生まれ。17才からビデオ作品を制作し、19才で8ミリフィルムカメラに出会いフィルム作品を制作し始める。『内なるこども』は8ミリフィルム作品第4作品目。女性や構造をテーマに映画を撮り続けている。『スイソウ』『その日観覧車は自殺する』『囮GONGE』など。 上映日 Cプログラム 東京パークタワーホール:5月1日(日)14:00 東京パークタワーホール:5月6日(金)16:30 京都:6月6日(月)14:00 、福岡:6月2日(木)14:00 名古屋:6月17日(金)17:00 横浜プログラム3 横浜:6月10日(金)16:30


自画像「烏」:孫于景

自画像「烏」 孫于景/2010/ビデオ/カラー/15分 この作品における重点と特色は実写映像の抽象化の質にある。私が繰り返し試みてきた自作の撮影装置による形態操作と時間軸上の操作を更に発展させ、撮影素材から丁寧に固有名詞を剥ぎ取り、私の世界観に背かない限りにおいての抽象化を試みた。本来、実写映像は抽象表現に適していない。それにもかかわらず、私がその抽象化に向かうのは、情報性や個別性を超え、、 そのものの本質を捉えながら、普遍性、純粋性を表現することに価値を見出しているからである。(S.W.) 15分の映像全編が特殊な光学的撮影装置によって撮影され、ランダムな凹凸状に屈折した光の集合が画面を覆う。それは背景を思い切り抽象化した印象派絵画を彷彿とさせ、ムンクの「叫び」における人物の代わりに黒を纏った人影が果てしないダンスを繰り広げる。背後の歩行音、草むらのざわめき。音と映像の繊細な調和も注目したい。 孫于景 (ソン ウギョン) 1976年韓国生まれ。 韓国の桂園造形藝術大学卒業後、劇団美醜入団。 武蔵野美術大学院卒業。 作家HP:http://wmay30.tistory.com/ 上映日 Eプログラム 東京パークタワーホール:5月1日(日)16:30 東京パークタワーホール:5月6日(金)14:00 京都:6月6日(月)16:30 、福岡:6月1日(水)18:40 名古屋:6月17日(金)14:30 横浜プログラム4 横浜:6月10日(金)19:00


神木本町の犬:玉野真一

神木本町の犬 玉野真一/2011/ビデオ/カラー/17分 出演:玉野真一 撮影:林賢吾 協力:寺嶋悟、池田忠司、坂本翼、増田淳 太腿の裏にピローンと伸びた一本の毛が見慣れた景色を変えて行き、男は日常的空間でリンゴを投げ、森で蚊に刺され、爪を切り、坂を転がり、川に落ちる。犬は見ていた、知っていた。僕が犬を恐れていることを。だが、家の近所から見える富士山が本当に富士山かどうかは分からないし、明日もまた見えるとは限らない。(T.S.) 動作を起こす対象が常に横滑りし、緊張だけが無限に持続していく一種のダンスフィルムである。シャワーの後、妙に目立つ一本のむだ毛から悪夢のメカニズムが始動する。計算か?即興か? 虫や石など、小さき物たち全てが関連する殺人なきサスペンス。社会的関連から逸脱したちっぽけな男の身体は、町と共鳴する楽器と化す。 玉野真一 1975年生まれ。イメージフォーラム映像研究所24期卒。20歳の時、椎間板ヘルニアの手術をし、生まれつき腰が弱いことを知る。「身体」と「言葉を発する以前の世界」を軸に展開する映像作品を主に8mmで制作。今回初めてのビデオ作品。主な作品:『よっちゃんロシア・残りもの』(01)『こうそく坊主』(02)など。 上映日 Eプログラム 東京パークタワーホール:5月1日(日)16:30 東京パークタワーホール:5月6日(金)14:00 京都:6月6日(月)16:30 、福岡:6月1日(水)18:40 名古屋:6月17日(金)14:30 横浜プログラム4 横浜:6月10日(金)19:00


洗濯日和:石毛麻梨子

洗濯日和 石毛 麻梨子/2011年/ビデオ/カラー/13分 出演:神谷 彩乃 一人でいる時間。 自分自身とたたかう時間。 残酷なほど、良く晴れた空。 今日は洗濯日和。(I.M.) 固定カメラでとらえたアパートの部屋。外から人の声や電車の音が聞こえる中、1人暮らしの若い女性が布団を押入れに片づけ、泣きながら洗濯物を干す。天気の良い日常の何気ないひと時。洗濯を干す行為の中で露呈する若い女性の感情の微妙な揺れが見え隠れする様は味わい深い。携帯電話で呼び出された彼女はどこに行くのか。 石毛 麻梨子 1981年、東京都出身。映画美学校第九期フィクションコース高等科修了。大学在学中に、長編映画『THE☆SETOUCHI』(03)を製作。その後、三ヶ月に一本のペースで短編を撮り続け、『ポーポロ動物園』(09)が調布市ショートフィルムコンペティションでグランプリを受賞、第1回丹後映像フェスティバルにて入選、第3回ちば映画祭でも上映される。2010年「桃まつりpresentsうそ」で大木萠と『代理人会議』を共同監督し、渋谷ユーロスペース等で上映。 Twitter:http://twitter.com/#!/8_monrou_8 facebook:http://www.facebook.com/profile.php?id=1305444742 上映日 Eプログラム 東京パークタワーホール:5月1日(日)16:30 東京パークタワーホール:5月6日(金)14:00 京都:6月6日(月)16:30 、福岡:6月1日(水)18:40 名古屋:6月17日(金)14:30 横浜プログラム4 横浜:6月10日(金)19:00


ラブ!ミー!テンダー!:小林由美子

ラブ!ミー!テンダー! 小林 由美子/2010/ビデオ/カラー/29分 撮影:小林由美子 出演:小林芳治、小林トク子 ジャニーズの追っかけをして少年に無償の愛を捧げる娘、田舎で朝から晩まで働く父と母。末っ子の私は家を継げないから、かわりにカメラをまわし続ける。撮り続けたテープを見返したら、いつも家族ばかり撮っていた。ハードディスクの中の映像を再生して再撮して、フィルムもデジタルも過去も今も現実も願望もいっしょくたんにしてもわかんないくらい変わらない。アイドルの追っかけをしているダメな娘は、一生娘でいたいんです。(K.Y.) 私はずっと男児アイドル(ジャニーズJr)の追っかけの一員である。そこは嫉妬の渦巻く厳格な階層社会だ。「婿取り」と称してウエディングドレスで男子学生も追っかける事もある。どんな時も、ビデオカメラが回っている。長年撮り貯めた膨大な「私」。そんな私のいるべき場所を求め、それらを暴力的にリミックスしてみた! 小林 由美子 栃木県真岡市出身。多摩美術大学映像演劇学科卒業。半径60cmの極私的な映像を撮り続ける。大手レコード会社にてアイドルのMVやライブ映像のプロデュースを経て、女は27歳で迷うを見事に体現し、現在は日本人女子目線で批評を書き殴ったり「NAMAE」と言うミニコミを制作しつつ、映像作家・文筆業などしています。 Twitter:http://twitter.com/yumeco6 blog:http://yumeco6.blogspot.com/ 上映日 Hプログラム 東京パークタワーホール:5月3日(火)11:30 東京パークタワーホール:5月7日(土)16:30 京都:6月7日(火)16:30 、福岡:6月3日(金)14:00 名古屋:6月17日(金)12:00 横浜プログラム1 横浜:6月10日(金)12:00