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THE IKIZAMA:中嶋駿介

THE IKIZAMA 中嶋駿介/2010/ビデオ/カラー/14分 出演:中嶋駿介、オオカマキリ、ショウリョウバッタ、ハリガネムシ 撮影をしていると時に作者の意図していない事が起きたりする。この映像は自分のアパートから学校に行くというドキュメンタリーとして撮影したもので、映像に登場する昆虫は全て偶然その場に居合わせたものである。彼らの存在は私の当初の撮影意図を難なく凌駕し、その生き様を私に惜しみなく見せつけた。是非とも彼らの生き様を最後まで見届けて欲しい。(N.S.) 「えーっと、今から僕のアパートから大学までの道のりを紹介したいとおもいまーす…。」炎天下のある日。僕は起こりうる日常のドラマを実況中継するのだ。主人公は作者が拾い歩くゴミと路傍の虫たち。そして、映画の神様は僕と虫たちにも奇跡を起こしてくれた! 作者のリアクションと細かい話芸が光る「今、ここ」の物語。 中嶋駿介 1987年、富山県氷見市生まれ。2007年、長岡造形大学在学中、クリエイティブチーム「ナカジマセイサクショ」を結成。主にヒップホップアーティストのミュージックビデオなどを手掛ける。2010年、東京造形大学大学院に入学。主な作品に『彼女は死んだ』、『MEIGAZA』などがある。 上映日 Hプログラム 東京パークタワーホール:5月3日(火)11:30 東京パークタワーホール:5月7日(土)16:30 京都:6月7日(火)16:30 、福岡:6月3日(金)14:00 横浜:6月10日(金)19:00 ※横4 、名古屋:6月17日(金)12:00 横浜プログラム4 横浜:6月10日(金)19:00


自画像「烏」:孫于景

自画像「烏」 孫于景/2010/ビデオ/カラー/15分 この作品における重点と特色は実写映像の抽象化の質にある。私が繰り返し試みてきた自作の撮影装置による形態操作と時間軸上の操作を更に発展させ、撮影素材から丁寧に固有名詞を剥ぎ取り、私の世界観に背かない限りにおいての抽象化を試みた。本来、実写映像は抽象表現に適していない。それにもかかわらず、私がその抽象化に向かうのは、情報性や個別性を超え、、 そのものの本質を捉えながら、普遍性、純粋性を表現することに価値を見出しているからである。(S.W.) 15分の映像全編が特殊な光学的撮影装置によって撮影され、ランダムな凹凸状に屈折した光の集合が画面を覆う。それは背景を思い切り抽象化した印象派絵画を彷彿とさせ、ムンクの「叫び」における人物の代わりに黒を纏った人影が果てしないダンスを繰り広げる。背後の歩行音、草むらのざわめき。音と映像の繊細な調和も注目したい。 孫于景 (ソン ウギョン) 1976年韓国生まれ。 韓国の桂園造形藝術大学卒業後、劇団美醜入団。 武蔵野美術大学院卒業。 作家HP:http://wmay30.tistory.com/ 上映日 Eプログラム 東京パークタワーホール:5月1日(日)16:30 東京パークタワーホール:5月6日(金)14:00 京都:6月6日(月)16:30 、福岡:6月1日(水)18:40 名古屋:6月17日(金)14:30 横浜プログラム4 横浜:6月10日(金)19:00


神木本町の犬:玉野真一

神木本町の犬 玉野真一/2011/ビデオ/カラー/17分 出演:玉野真一 撮影:林賢吾 協力:寺嶋悟、池田忠司、坂本翼、増田淳 太腿の裏にピローンと伸びた一本の毛が見慣れた景色を変えて行き、男は日常的空間でリンゴを投げ、森で蚊に刺され、爪を切り、坂を転がり、川に落ちる。犬は見ていた、知っていた。僕が犬を恐れていることを。だが、家の近所から見える富士山が本当に富士山かどうかは分からないし、明日もまた見えるとは限らない。(T.S.) 動作を起こす対象が常に横滑りし、緊張だけが無限に持続していく一種のダンスフィルムである。シャワーの後、妙に目立つ一本のむだ毛から悪夢のメカニズムが始動する。計算か?即興か? 虫や石など、小さき物たち全てが関連する殺人なきサスペンス。社会的関連から逸脱したちっぽけな男の身体は、町と共鳴する楽器と化す。 玉野真一 1975年生まれ。イメージフォーラム映像研究所24期卒。20歳の時、椎間板ヘルニアの手術をし、生まれつき腰が弱いことを知る。「身体」と「言葉を発する以前の世界」を軸に展開する映像作品を主に8mmで制作。今回初めてのビデオ作品。主な作品:『よっちゃんロシア・残りもの』(01)『こうそく坊主』(02)など。 上映日 Eプログラム 東京パークタワーホール:5月1日(日)16:30 東京パークタワーホール:5月6日(金)14:00 京都:6月6日(月)16:30 、福岡:6月1日(水)18:40 名古屋:6月17日(金)14:30 横浜プログラム4 横浜:6月10日(金)19:00


洗濯日和:石毛麻梨子

洗濯日和 石毛 麻梨子/2011年/ビデオ/カラー/13分 出演:神谷 彩乃 一人でいる時間。 自分自身とたたかう時間。 残酷なほど、良く晴れた空。 今日は洗濯日和。(I.M.) 固定カメラでとらえたアパートの部屋。外から人の声や電車の音が聞こえる中、1人暮らしの若い女性が布団を押入れに片づけ、泣きながら洗濯物を干す。天気の良い日常の何気ないひと時。洗濯を干す行為の中で露呈する若い女性の感情の微妙な揺れが見え隠れする様は味わい深い。携帯電話で呼び出された彼女はどこに行くのか。 石毛 麻梨子 1981年、東京都出身。映画美学校第九期フィクションコース高等科修了。大学在学中に、長編映画『THE☆SETOUCHI』(03)を製作。その後、三ヶ月に一本のペースで短編を撮り続け、『ポーポロ動物園』(09)が調布市ショートフィルムコンペティションでグランプリを受賞、第1回丹後映像フェスティバルにて入選、第3回ちば映画祭でも上映される。2010年「桃まつりpresentsうそ」で大木萠と『代理人会議』を共同監督し、渋谷ユーロスペース等で上映。 Twitter:http://twitter.com/#!/8_monrou_8 facebook:http://www.facebook.com/profile.php?id=1305444742 上映日 Eプログラム 東京パークタワーホール:5月1日(日)16:30 東京パークタワーホール:5月6日(金)14:00 京都:6月6日(月)16:30 、福岡:6月1日(水)18:40 名古屋:6月17日(金)14:30 横浜プログラム4 横浜:6月10日(金)19:00


冬を混ぜて庭:畑純平

冬を混ぜて庭 畑純平/2010/ビデオ/カラー/31分 出演:荻原彩、長谷川紗綾 、吉田詩子、大矢雄嗣、島村朋実 時間も空間も人の記憶も、あたりまえのように従いさえしなければ、たゆたう水のような存在に思える。それをかき混ぜると映像の中だけの「庭」が立ち現れ、時々その目眩のするような庭を訪れたくなる。(H.J.) 紛失した読みかけの文庫本を友人と探しまわる。大学のキャンバスの一角を巡回するが、いつしか時間の迷宮に遭遇。何が時の切れ目か、どこで特定のゾーンに踏み入れたか、30分間長回しのワンショットの展開の中でそれを探すのは観客の仕事である。特殊効果を使わず、ごく日常的な人物の振るまいがかえってミステリアスな効果をあげる。 畑純平 1982年、京都府京都市生まれ。武蔵野美術大学映像学科に入学し、写真、アニメ、ドラマなど映像を幅広く学ぶ。現在、娯楽とアートの中間に位置する映像作品を模索している。 Twitter:http://twitter.com/HtJump 上映日 Fプログラム 東京パークタワーホール:5月2日(月)16:30 東京パークタワーホール:5月5日(木)19:00 京都:6月8日(水)14:00 、福岡:6月2日(木)16:20 名古屋:6月16日(木)14:30 横浜プログラム4 横浜:6月10日(金)19:00