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のぞき物語:ドナルド・リチー
のぞき物語:ドナルド・リチー

のぞき物語
ドナルド・リチー(1967/16ミリ/20分)


「ある夜日比谷公園で16組の行儀のよい(良く言えばの話だが)アベックがいて、彼らが20人のノゾキ趣味者たちに囲まれていた、という驚くべき事実を明らかにした私服警官の話を、新聞の論説で読んだ。私は面白かったが、論説者はそうは思わず、苦々しく“変質者”について語っていた。もしこれが変質的であるなら、全ての人間が少なくとも潜在的な変質者であると私は思い、4人のとり残された哀れなノゾキ者の苦境にほほえみかけた、私の最初の反応を失わずに、この話から何かをつくろうと決心したのだ」。─D・リチー


ドナルド・リチー
1924年、アメリカ合衆国オハイオ州に生まれる。少年期より映画に関心を持ち、41年には最初の8ミリ作品を制作。第二次大戦直後の46年に来日し、スター・アンド・ストライプ紙の映画評を47年から49年まで担当、その後ジャパン・タイムズ紙の映画評を続けた。また、61年にカンヌ国際映画祭での溝口健二の回顧上映に協力して以来、欧米への日本映画の紹介に尽力し、「小津安二郎の美学」「黒沢明の映画」など日本映画に関する多くの研究書を著している。68年から73年じゃニューヨーク近代美術館の映画部長を務め、実験映画を含む日本映画の大規模上映展を実現した。
一方、8ミリや16ミリなどでの個人映画、実験映画の制作も続け、64年には飯村隆彦、大林宣彦らで結成した<フィルム・アンデパンダン>の活動に参加、胎動期にあった日本の実験映画界をリードした。2013年2月19日没。


上映日

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東京パークタワーホール:4月29日(月)11:15
東京パークタワーホール:5月2日(木)18:45
京都:5月23日(木)16:30



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