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シベール:ドナルド・リチー
シベール:ドナルド・リチー

シベール
ドナルド・リチー(1968/16ミリ/20分)


「私は長いこと“儀式”をとりあげてみたいと思っていた。この作品は、宗教と現代についての厳粛な映画である。恋人と結ばれた後、その恋人を殺してしまう古代の女神シベールの物語がその下敷となっている。ここに描かれる儀式は、その物語の解釈であり、後日譚である。この儀式に、ある枠をはめてみたいと私は思い、音楽として18世紀の作曲家ラモーの荘重なバレエ曲を使用した。歴史上最も文化的に洗練されていた18世紀の視点を通して、野蛮な古代の儀式を、野蛮な現代に示してみたかったのである」。─ドナルド・リチー


ドナルド・リチー
1924年、アメリカ合衆国オハイオ州に生まれる。少年期より映画に関心を持ち、41年には最初の8ミリ作品を制作。第二次大戦直後の46年に来日し、スター・アンド・ストライプ紙の映画評を47年から49年まで担当、その後ジャパン・タイムズ紙の映画評を続けた。また、61年にカンヌ国際映画祭での溝口健二の回顧上映に協力して以来、欧米への日本映画の紹介に尽力し、「小津安二郎の美学」「黒沢明の映画」など日本映画に関する多くの研究書を著している。68年から73年じゃニューヨーク近代美術館の映画部長を務め、実験映画を含む日本映画の大規模上映展を実現した。
一方、8ミリや16ミリなどでの個人映画、実験映画の制作も続け、64年には飯村隆彦、大林宣彦らで結成した<フィルム・アンデパンダン>の活動に参加、胎動期にあった日本の実験映画界をリードした。2013年2月19日没。


上映日

Uプログラム
東京パークタワーホール:4月29日(月)11:15
東京パークタワーホール:5月2日(木)18:45
京都:5月23日(木)16:30



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