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猫と少年:ドナルド・リチー
猫と少年:ドナルド・リチー

猫と少年
ドナルド・リチー(1966/16ミリ/5分)


そもそもはコダックの新しいカラー・フィルムのテストとして撮影された。「しかし、テストどころか、サウンドをつけると、小さな1本の映画作品にみえた」(D・リチー)。コダクローム・カラーフィルムに白黒現像処理を施して完成。横たわる青年の妄想が、夏の午後の陽射しのなかで、化学合成してフィルムに焼き付いたかのような奇跡的ともいえるチャーミングな映像詩に仕上がっている。


ドナルド・リチー
1924年、アメリカ合衆国オハイオ州に生まれる。少年期より映画に関心を持ち、41年には最初の8ミリ作品を制作。第二次大戦直後の46年に来日し、スター・アンド・ストライプ紙の映画評を47年から49年まで担当、その後ジャパン・タイムズ紙の映画評を続けた。また、61年にカンヌ国際映画祭での溝口健二の回顧上映に協力して以来、欧米への日本映画の紹介に尽力し、「小津安二郎の美学」「黒沢明の映画」など日本映画に関する多くの研究書を著している。68年から73年じゃニューヨーク近代美術館の映画部長を務め、実験映画を含む日本映画の大規模上映展を実現した。
一方、8ミリや16ミリなどでの個人映画、実験映画の制作も続け、64年には飯村隆彦、大林宣彦らで結成した<フィルム・アンデパンダン>の活動に参加、胎動期にあった日本の実験映画界をリードした。2013年2月19日没。


上映日

Uプログラム
東京パークタワーホール:4月29日(月)11:15
東京パークタワーホール:5月2日(木)18:45
京都:5月23日(木)16:30



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