プログラム

形式的無意識

形式的無意識
 

2013/デジタル/20分(スイス)
  
『形式的無意識』(13)は、2011年の『Dialogical Abrasion』に始まり、2012年『Peripheries of Bodies』と続いた3部作の最終作である。その中でスイスのアーティスト、イーブ・ネツハンマーは、人間とその周囲の環境の間に起こりうる相互作用の分析を試みた。登場する人形のような形のものは個々の人間としての我々を象徴する存在で、さまざまに異なる段階にある現実を融合させ再編成したような状況の部屋、あるいは「ラボ」を行き来している。詩的で内省的な瞬間と、寂しさや孤独などの悪夢的シナリオが混ざり合う。通じ合うこと、他者と出会い/つながることが、実行不可能な試みとして描かれる。
 

イーブ・ネツハンマー

1970年生まれ。チューリヒ芸術大学にてヴィジュアルデザインを専攻。1997年以来、多様で幅広い詩的映像の世界を作り出している。ビデオ・インスタレーション、オブジェ、スライドショー、描画などの作品はその身体的カリスマ性と形式の明確さで人々を魅了する。結合不可能に思える要素どうしを、遊び心をもって結び合わせることにより、観る者は自身のダークサイドの入り口に立たされる。心地よい状況と不快な状況の結合、死んだものが生けるものに溶け込んでいる、かつて目にしたことのない生き物。そして極小から巨大に至るスケールを行き来しながら描かれるシナリオ。
これまでに、オーストラリ・タスマニアのMONA(13)、中国・上海の民生現代美術館(13)、スイス・ベルン美術館(12)リバプール・ビエンナーレ(10)、サンフランシスコ近代美術館(08)、ヴェネチア・ビエンナーレ(07)、ドイツ・カッセルのカールス教会(ドクメンタ12のサブ・プログラム、2007)、チューリヒのリートベルク美術館(06)、ドイツのブレーメン美術館(05)、チューリヒのヘルムハウス(03)などで個展や展示を行う。チューリヒ在住。
 

上映日

東京 パークタワーホール:4/29 11:30 Oプログラム、5/5 18:45 Oプログラム
京都:5/16 18:50 Oプログラム
福岡:6/7 13:10 Oプログラム
名古屋:6/27 17:00 Oプログラム

 
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