野村建太/2016/デジタル/カラー/21分
整音:高橋泰治
様々なコマ数で撮影した日常風景と、乗り物から撮影した映像で構成しました。それぞれに固有の運動を持った二つの映像は、1コマ単位で編集されることで、新たな運動を生成します。コマとコマの間にある、時間と距離の隔たりが生む運動をアニメーションと呼んでみたいと思います。(N.K.)
『ガタゴトフィルム』は2011年から制作される連作。「快速急行」と冠がついた本作は、ともに19世紀の代表的な発明物である映画と列車のメカニズムの類似性を想起させる。フィルム映写のカタカタ音に乗って「走行する」映像は、通過する枕木の代わりに映し出される膨大な量の日常の光景。21分間の華麗な視覚トリップが体験化される。
1987年京都府生まれ。2012年、日本大学大学院芸術学研究科修士課程修了。東京映像旅団メンバー。日記映画とアニメーションをテーマに、創作と研究を行っている。他の作品に『ガタゴトフィルム』(11)、『ガタゴトフィルム交換日記』(12)など。