毛髪歌劇 帯谷有理
フィルムは物体であり身体でもある。フィルムの動きをダンスとして捉え、写し込まれた風景をダンサーにしてしまった特異的作品『MONGOLIAN PATY』。「言葉で汚れた薄汚い映像を破り捨てたいという衝動の結果」(鈴木志郎康)としての玉野真一の作品『こうそく坊主』。フィルムに毛を貼ってフィルムの物質性に言及しつつ既成のアートの概念と戯れるメタ・フィルム『毛髪歌劇』。いずれの作品も真剣さとユーモアが紙一重のバランスで共存する魅力に溢れている。
MONGOLIAN PATY 万城目純/8ミリ/24分/1996
こうそく坊主 玉野真一/8ミリ/11分/2002
毛髪歌劇 帯谷有理/8ミリ/64分/1992