プログラム

マナカマナ

マナカマナ
 

2013 / デジタル / カラー / 118分(アメリカ+ネパール)
  
ヒマラヤ山脈を背にして、まるで巨大なマグノリアの木のように建つネパールのマナカマナ寺。17世紀よりヒンドゥー教の巡礼地であるマナカマナを、美の女神バグワティの幸福を授かろうと人々は訪れる。巡礼者たちは、5時間、時には10時間もの間祈りを捧げる。15年前までは、丘の上に行くには徒歩で3時間登らなくてはならなかったが、近年はケーブルカーに乗って10分で到着できる。16mmフィルムの1リールの長さもまた、10分である。ドキュメンタリー作家のステファニー・スプレーとパチョ・ヴェレスはカット割を一切せずに、本作を20ショット以内で制作している。この特異なロングショットで撮影されたケーブルカーの眼下に広がるネパールのジャングルは、まるで超現実世界の絨毯のようだ。巡礼者たちの多くは飛行機に乗ったことなどない村人だが、彼らは崇高な力との交わりによって空中を旅する。この作品は、彼らの興奮と驚きをとらえている。
 

ステファニー・スプレイ(アメリカ)

像作家、写真家、人類学者として、社会における美学と日常生活の中のアートの融合を探求している。ハーバード大学知覚民族誌学ラボの博士課程に所属。1999年より主題に据えているネパールには、ある程度居住しながら制作している。作品に、『Kale and Kale』(07)、『Monsoon-Reflections』(08)、『As Long As There’s Breath』(10)など。
 

パチョ・ヴェレス(アメリカ)

型にはまらない撮影というものに情熱を傾けている。2010年にCalArtsを卒業した頃には既に実験的なものへの愛情を強く持っていたため、その後ハーバード・フィルム・スタディ・センターに進んだ。作品に、『Occupation』(01)、『Orphans of Mathare』(03)、『Bastards of Utopia』(10)など。
   

上映日

東京 イメージフォーラム:4/30 21:05、5/3 21:05
京都:5/19 19:00
福岡:6/7 17:00

 
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