インスタレーション
自由落下: 伊藤隆介
自由落下: 伊藤隆介

自由落下
伊藤隆介/2013/ビデオ・インスタレーション(CCDカメラ、ビデオ・プロジェクタ、モーター、照明器具、ミクストメディア)/サイズ可変/カラー/14分


模型をビデオ撮影し、その拡大映像と並置する「Realistic Virtuality」シリーズの最新作。福島の原発事故から2年、我々はその脅威を忘れようとしている、あるいは無意識に「遠いもの」として捉えようとしていないか。この作品では、回転運動を続ける書き割りの空の前で、宙づりの原子爆弾は地表近くに届かず、永久に落下を継続してゆく。問題に対する回答を無限に延期して繁栄を手にした、戦後の日本人の精神のミニチュアであり、背負うこととなった核の宿痾を笑う装置でもある。(I.R.)


伊藤隆介
1963年札幌生まれ。映像の物質性をテーマに映画、ビデオ・インスタレーションなどを制作。代表作は映画『版/Plate』、インスタレーション「Realistic Virtuality」シリーズなど。最近の発表は「超群島−ライト・オブ・サイレンス」(青森県立美術館/2012)、「黄金町バザール2012」(黄金町エリアマネジメントセンターほか/2012)、「Re:Quest―1970年代以降の日本現代美術」(ソウル大学校美術館/2013)など。北海道教育大学教授。


展示作品

インスタレーション
東京(パークタワーホール):4月27日(土)〜5月6日(月)



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